私は子供の頃から虫歯が多く、いつも歯科医院に通ってばかりでした。毎日一生懸命歯を磨いているのだけれども、学校の歯科検診では「虫歯があるので歯科医院へ行ってください」のレターを必ずもらう子供でした。今考えるとその時代は、虫歯がない子供のほうが珍しい事だったかもしれません。

そのまま大人になり、何年かに1度は歯痛に悩まされ、時には子供の頃に治療した歯のクラウンが取れたり、クラウンを付けているのにその下に膿ができたりと、歯についての悩みは未だに途切れることはありません。

そういう経験から、子供には絶対に歯のトラブルに悩まされる人生を送ってほしくないと思い、子供の歯をしっかり守ってあげようと様々な努力をしてきたつもりです。

子供の歯が生えだした頃は、たとえ数本でも歯ブラシをしてあげて、何か口に入れたくなる時期には歯ブラシを与えたりしていました。主人も私も口の中は虫歯菌だらけなので、離乳食の時期は「口移し」をやらないようにして、祖父母にも協力してもらいましたね。

赤ちゃんの頃はまだいいのですが、だんだん大きくなると時には大声で泣き叫んで、歯ブラシを嫌がる日もありました。それでも「歯ブラシは絶対に毎日やらなければいけないこと」だということを子供に覚えてほしくてやっていましたね。

子供が幼稚園生になってくると、自分で歯ブラシという行為はやれるようになりましたが、自分でやらせたあとは「仕上げ磨き」としてもう一度、私が磨いてあげていました。

だんだん乳歯も取れて永久歯に生え変わった後は、歯科医院でシーラントやフッ素を塗ってもらって、定期検診には欠かさず行くようにしていました。また小さい頃からあまりジュースは飲ませずに、のどが渇いたらなるべく麦茶を飲むように習慣づけていました。

その娘は現在20歳になり、虫歯は1本もありません。虫歯がないからと言って歯科医院には行かないわけでなく、定期検診もきちんと受けています。自分の歯は大事にするという意志はしっかりもっていると思います。子供が大人になってからも虫歯がないのは、私の努力が報われたのかもしれません。私にとって、子育てに関してちょっとだけ達成感を味わえている事です。

コンビニの数ほど歯科医院が存在しているという現代ですが、「痛くなれば歯科医院へ行けばいい」という考え方は捨てて、「子供の歯は親が守る」という意志を強く持ちたいものですね。歯は一度悪くなったり、失ってしまったりすると新しいものを手に入れることは絶対にできない物ですから。

突然ですが私には永久歯がありません。と言っても勿論全ての歯ではありません。

子供の頃に虫歯になり当時通っていた歯医者に行った時に先生から言われました。稀に生まれつき永久歯が生えて来ない歯があるという人が居るそうで、私自身も2本の歯が生えて来ないという事でした。

しかもその歯は左右の一番手前の奥歯で、頻繁に使用する歯でした。

確かに私自身は周りの友達よりも歯の生え替わりが遅いのは感じていましたが、まさか永久歯が生えて来ないとは思っていなかったので聞いた時にはショックでした。でも生えない物は仕方がありません。

先生から言われたのは、乳歯をそのまま永久歯として使用するしか無いという事でした。だから乳歯は一生物の歯だと思って大事にしなさいと言われました。

それから私は出来るだけその乳歯を大事にしようとケアを念入りにする事にしました。

食事後の歯磨きは欠かさずするし、歯の間に物が挟まった時には爪楊枝などを利用して取っていました。乳歯は永久歯よりも溶けやすく、しっかりケアをする必要があると聞いていたので、歯を磨く事を意識していました。

しかしどんなに歯磨きをしても虫歯になる時にはなってしまいます。

自分では磨けていたつもりでも全然磨けていなかったのか、歯磨きをする時間が短すぎたのか原因はわかりませんが、高校生になった時に虫歯になってしまいました。その虫歯になった歯というのは奇しくも永久歯が生えて来ないと言われた乳歯でした。

永久歯として使用をしなければいけなかった歯が虫歯になってしまい、どうしようも無くなりました。

虫歯の初期の頃に歯医者に行って適切な治療をしていれば少し削るくらいで済んだかもしれません。

しかし当時の私は時間も無いし、痛みもそんなに無かったのですぐに歯医者に行くという事をしませんでした。

いよいよ夜中に寝ている時にも痛みがするようになった段階でやっと歯医者に行きました。

結局診察を受けた段階で歯の神経まで虫歯に犯されていて、抜歯するか殆どを削るしかない状態まで進行していました。

治療としては歯の大部分を削って薬をつけ、銀のかぶせ物で塞ぐという方法になりました。

しかもその被せ物をするにも虫歯だった歯は殆ど面影がないため上から被せることが困難でした。

結局先生からの提案で、虫歯ではない隣の歯を少し削って、隣の歯で被せ物を支えるという形になりました。

今でもそこの歯は治療したとはっきりわかる、銀色の被せ物で埋まっています。

鏡で口を開けた自分を見る度、虫歯対策をもっとしっかりやるべきだった事、虫歯になった時点ですぐに対処すれば良かったと後悔しています。

でも後悔しても失った歯は戻ってきません。今はより丁寧なケアを心掛ける事で、残った健康な歯が虫歯にならないような努力を続けています。